フリーランスの資産運用ーNISA等の運用で未来に備える
公開日:2026年5月28日
フリーランスは、働き方の自由度が高い一方で、会社員のような退職金や厚生年金、福利厚生がありません。
収入が増える月もあれば、急に売上が落ちる月もある。 税金、国民健康保険、国民年金、事業経費も自分で管理しなければならない。
だからこそフリーランスは、会社員以上に資産形成の設計が重要です。
フリーランスは「稼ぐ力」と「守る力」の両方が必要
フリーランスは、収入の上限を自分で広げられる働き方です。 一方で、病気、取引先の減少、景気悪化、AIや技術変化などによって、収入が不安定になるリスクもあります。
そのため、フリーランスの資産形成では、単に投資を始めるだけでなく、
- ・現金を確保する
- ・税金に備える
- ・老後資金を作る
- ・保険を適切に選ぶ
- ・事業と家計を分ける
という視点が必要です。
まずは生活防衛資金を厚めに持つ
会社員の場合、生活防衛資金は生活費の3〜6か月分が一つの目安になることがあります。 しかしフリーランスの場合は、収入の波があるため、6〜12か月分を目指してもよいでしょう。
特に、売上の入金が遅れる業種、案件単価が大きい業種、取引先が少ない業種では、現金余力が重要です。
税金用のお金は別口座で管理する
フリーランスは、売上がそのまま使えるお金ではありません。 所得税、住民税、消費税、国民健康保険料など、後から支払うお金があります。
売上が入ったら、一定割合を税金用口座に移す仕組みを作ると安心です。
フリーランスのお金の分け方(イメージ)
貯金だけでは老後資金が不足する可能性がある
フリーランスは会社員に比べて、老後資金を自分で準備する必要性が高い働き方です。 さらに、物価が上がれば、貯金の実質的な価値は下がります。
2020年を100とした消費者物価指数は、2026年4月に113.0となっています。 つまり、現金の額面が変わらなくても、将来買えるものが減る可能性があります。
フリーランスが活用したい制度
NISA
NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。長期の資産形成を考えるなら、まず検討したい制度です。 フリーランスの場合、毎月の収入が変動するため、無理のない金額で積み立てることが大切です。収入が多い月に追加投資する方法もあります。
iDeCo
iDeCoは老後資金づくりに使える制度です。掛金が所得控除の対象になるため、所得税・住民税の負担軽減につながる可能性があります。 ただし、原則として60歳まで引き出せないため、生活防衛資金を確保したうえで活用する必要があります。
小規模企業共済
小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の経営者が退職金のように使える制度です。 掛金が所得控除の対象になるため、節税しながら将来資金を準備できます。
成長株の例から考える「早く始める意味」
投資は、始めるタイミングによって大きな差が出ることがあります。
NVIDIAは2021年5月の分割調整後価格が約16.20ドル、2026年5月27日の終値が212.60ドルでした。単純計算で約13倍です。 キオクシアも、2024年12月のIPO初値1,440円に対し、2026年5月27日の終値は60,550円でした。単純比較では約42倍です。
ただし、フリーランスが事業資金まで個別株に突っ込むのは危険です。 投資は余裕資金で行い、事業資金・税金資金・生活費とは分けて考えましょう。
フリーランスが失敗しやすい資産形成
税金を考えずに投資してしまう
売上が入った直後に余裕があると思って投資し、後から税金や保険料の支払いで苦しくなるケースがあります。 まずは税金分を分けてから投資することが大切です。
節税商品に飛びつく
「節税になります」と言われる商品でも、手数料が高かったり、リスクが大きかったりする場合があります。 節税額だけでなく、資金拘束や元本割れリスクも確認しましょう。
保険に入りすぎる
フリーランスは保障が少ないため、保険を検討すること自体は大切です。 ただし、不安だからといって保険に入りすぎると、毎月の固定費が重くなります。
フリーランスこそ中立なFPに相談を
フリーランスの資産形成は、会社員より複雑です。 NISA、iDeCo、小規模企業共済、保険、税金、事業資金、老後資金をまとめて考える必要があります。
ネット記事だけで判断するのが難しい場合は、FPに相談するのがおすすめです。 特に、金融商品や保険の販売に偏らない中立なFPであれば、あなたの働き方に合った資産形成を相談しやすくなります。