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子供の教育費用はどのくらい必要?FPに相談した方がいい?

お子様を持つ家庭にとって「大学まで全部でいくらかかるの?」「今の資産で本当に足りる?」といった、子どもの将来に対する漠然とした不安を抱えている方は少なくありません。教育資金は住宅資金、老後資金と並ぶ「人生の3大資金」の一つであり、早期からの計画的な準備が重要です。

この記事では、幼稚園から大学までの教育費の目安と、効率的な貯め方、そしてなぜファイナンシャルプランナー(FP)に教育資金を相談することが賢明な選択なのかを分かりやすく解説します。

FP情報:芳川 宏輔

株式会社ウィンカム
CFPⓇ認定ファイナンシャルプランナー
金融商品・保険商品を一切販売せずコンサルティングに徹するFP。
保険・住宅ローン・資産運用・NISA等サポートは多岐に渡る。
年間200回以上の面談を実施し、延べ相談実績は1000回を超える。

子供の教育費用はどのくらい必要?

教育費は進路が「公立」か「私立」かによって大きく変動します。文部科学省の調査などに基づいた、幼稚園から高校までの総額(学習費総額)の目安は以下の通りです。

区分公立(目安)私立(目安)
幼稚園(3年間)約55万円約104万円
小学校(6年間)約202万円約1,097万円
中学校(3年間)約153万円約431万円
高校(3年間)約154万円約316万円

出典:文部科学省「子供の学習費調査」などのデータをもとにした概算です。習い事や塾の費用により変動します。

さらに、最も大きな負担となるのが大学の費用です。入学金と4年間の学費を合わせたざっくりとした目安は以下のようになります。

大学の費用(入学金+4年間の学費)

区分費用目安
国公立大学約400万円台
私立大学(文系)約600万円前後
私立大学(理系)約700万円台
専門学校約300万円〜500万円

※日本政策金融公庫などのデータをもとにした概算です。学部や学校により異なります。

「全て公立」と「全て私立」の総額イメージ

では、幼稚園から大学まですべて公立の場合と、すべて私立の場合で、総額はどのくらい違うのでしょうか?

パターン総額目安
すべて公立+国公立大学約900万円〜1,000万円
すべて私立+私立大学(文系)約2,500万円以上

※あくまで平均的な数値です。通学エリア、習い事、塾などにより大きく変動します。

どういう道を歩むのかは、ご両親の経験に影響を受けることが多い印象です。(例えば医師家庭は医学部志望の傾向があったり、国立出身のご両親の場合は、国立志望など)

こうした金額を見ると「こんなに貯められるのだろうか…」と不安になるかもしれません。しかし、いきなり全額を用意しなければならないわけではありません。大切なのは、どのタイミングで、いくらくらい用意しておけばよいかを整理することです。

教育資金の貯め方(学資保険・貯蓄・資産運用)

先ほどの一覧をみて、費用がかかるのお分かり頂けと思います。では次に「じゃあ、そのお金をどうやって用意するの?」という疑問が湧いてきますよね。教育資金を準備する代表的な方法として、奨学金、学資保険、貯蓄(定期預金など)、資産運用の4つがあります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

奨学金

特徴】
奨学金には大きく分けて2種類あります。一つ目は無利子の奨学金(第一種奨学金)で、在学中も含めて 利息(利子)は一切つきません。卒業後に借りた金額だけを返せばよいタイプです(元本のみ返済)。2つ目は有利子の奨学金(第二種奨学金)在学中は利息が付かず、卒業後の返済期間に利息が付く仕組みです。金利(年利)は 固定金利か、一定期間ごとに見直す方式があります。利率の上限は年3%までと法令で定められています。

【メリット】
メリットは第一種は“無利子”で貸与型でも第一種奨学金は利息0%で借りることができます。第二種も金利が低く年0.数%〜1%台と、一般的な教育ローンよりかなり低水準で借りることができます。また在学中は返済不要で社会人になってから返し始められます。更に条件に合えば*返済不要の奨学金もあります。

【デメリット】
奨学金は「借金」です。給付型以外はローンと同じため、負債が300万〜500万円以上になるケースも珍しくありません。また社会人になってから毎月1〜2万円前後を10〜20年返済する人も多く、住宅購入、結婚・出産、資産形成のスタートが遅れがちになります。また滞納が続くとブラックリスト扱いになり、クレジットカードや住宅ローン、自動車ローンが組めなくなる可能性があります。

学資保険

【特徴】
学資保険は、満期時にあらかじめ決めた金額を受け取れる貯蓄型の保険です。親に万一のことがあった際には「保険料払込免除特約」により、その後の保険料が免除されても満期保険金を受け取れるケースが多いのが特徴です。

【メリット】
強制的に積立が続けやすく、途中で解約しにくいため、確実に教育資金を確保しやすい仕組みです。また、親に万一の際でも教育資金を確保できる安心感があります。

【デメリット】
途中解約すると元本割れしやすく、予定利率にもよりますが金利・リターンはそこまで高くないことが多いです。一般的な学資保険の返戻率はおおよそ103%〜105%程度が標準で、この返戻率を年率換算すると、平均的な利回りは約0.3〜0.5%/年前後が目安です。インフレリスク(学費が上がるリスク)には弱い面があります。

預貯金(普通預金・定期預金など)

【メリット】
元本割れリスクがなく、いつでも引き出しやすいのが最大のメリットです。緊急時にも柔軟に対応できます。

【デメリット】
現在の低金利環境では、増やす力はほぼ期待できません。また、いつでも引き出せる=使いやすく、おろしやすいため、教育費として確保しにくい側面もあります。

資産運用(NISAなど)

【メリット】
長期で運用することで、預貯金より高いリターンを狙える可能性があります。NISA等の非課税制度を使えば、運用益に税金がかからない点も魅力です。

【デメリット】
元本割れリスクがあり、進学時期と市場の下落が重なると目標額に届かない可能性もあります。商品選び・リスクリターン、ポートフォリオ作成などには一定の知識が必要です。

FPとして伝えたい「基本方針」

教育資金は使用するタイミングが決まっています。そのため、早めの資金計画が立てられれば準備することが可能です。資金の元手には児童手当なども活用しましょう。また高校・大学入学金などの費用が大きいタイミングまでの残り期間、家計の余力・リスク許容度に応じて、何をどう活用するかを組み合わせて準備することが大切です。

「学資保険だけ」「資産運用だけ」と単一の方法に偏るのではなく、家庭ごとの状況に合わせてベストな組み合わせを検討することが、ファイナンシャルプランナーの視点です。

FPに相談した方がいい理由

「自分でYouTubeやSNSを見ながら資金を用意するのと、ファイナンシャルプランナーに教育資金を相談するのは何が違うの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。ここでは、FPに相談する価値について説明します。

教育資金は「人生の3大資金」の1

教育資金、住宅資金、老後資金の3つは、人生の中でも特に大きな支出です。教育資金だけを切り離して考えると、住宅ローンの返済で家計がカツカツになったり、老後資金がショートするリスクがあります。

ライフプラン全体から教育資金の位置づけを考えられる

FPは、年齢・年収・家族構成・今後のライフイベントなどを踏まえたキャッシュフロー表を作成し、「教育費をいつまでにいくら用意するのか」「どのタイミングでいくら必要か」を一緒に整理できます。また各制度(奨学金や自治体独自の制度)についても総合的にご案内ができるのも特徴です。

家計全体を俯瞰することで、無理のない範囲で教育資金を準備する道筋が見えてきます。

家計のムダを洗い出し、教育資金に回す余力を作る

保険料、通信費、固定費を見直すことで、教育資金の積立原資を捻出できる場合があります。FPは、こうした家計改善のサポートも行います。

貯め方の組み合わせを一緒に考えられる

「すべて学資保険」「すべて資産運用」「奨学金でなんとかしよう」ではなく、家庭ごとの状況に合わせてベストな組み合わせを検討できるのがFPの強みです。リスク許容度や家計の余力を踏まえた提案を受けられます。

ファイナンシャルプランナーに教育資金を相談することで、教育費だけでなく、家計と将来設計をまるごと見てもらえるのが大きなメリットです。

FPの選び方

ファイナンシャルプランナーは世の中にたくさんいます。でも「どんなFPに相談しても結果は同じ」ではありません。良いFPを見極めるためのポイントを押さえておきましょう。

所属とビジネスモデルを確認する

FPは、金融機関、保険会社、保険ショップ、独立系など、さまざま種類がいます。無料相談の場合、多くは保険・金融商品の販売手数料などで成り立っているため、最終的な出口が商品提案になりやすい傾向があります。

教育資金の相談実績があるか

プロフィール、コラム、セミナー実績などから、教育資金や家計改善が得意分野かどうかを確認しましょう。実際にどのような相談を多く受けているかが重要です。またファイナンシャルプランナー自身が、子育て経験があったり、教育資金の当事者(30代~40代)であるほうが寄り添いやすいかもしれません。

資格だけでなく「実務経験」を見る

FP1級、AFP、CFPといった資格は知識の裏付けではありますが、実務経験はまた別です。実際にどんな相談を多く受けているか、教育資金をテーマにした相談経験がどれくらいあるかを確認することが大切です。

ヒアリングと説明のスタイル

最初にしっかり現状を聞いてくれるか(年収だけでなく、価値観・教育方針まで)、ゴールを一緒に考えてくれるかなど「どのくらいの教育資金を、いつまでに用意するか」を一緒に考えてくれるかが重要なポイントです。

相性・コミュニケーション

質問しやすいか、否定から入らないか、「この人になら家計の本音を話しても大丈夫」と思えるかどうか。相性も大切な選択基準です。

なぜ有料FPがいいのか?

無料相談との違いを踏まえ、なぜ教育資金のような重要なテーマは有料FPと相性が良いのかを説明します。

収入源が「相談料」であることの意味

有料FPは、相談者からの相談料が主な収入源です。そのため、特定の商品販売に偏りづらく、「教育資金のために今以上に保険を増やす」といった提案を無理にする必要がありません。

「商品を売ること」ではなく「設計すること」に時間を使える

有料FPは、ライフプラン・キャッシュフロー表作成、教育資金・住宅・老後資金の優先順位付け、貯め方の組み合わせの検討といった「設計」の部分にしっかり時間をかけやすいのが特徴です。

長期的に伴走してもらいやすい

年に1回の見直しや、進学タイミングごとに相談するなど、継続的なフォローを前提とした関係を築きやすいのも有料FPの特徴です。

相談料の「元を取る」イメージ

固定費見直しや貯め方の改善により、「毎月数千円の改善」「教育資金の不足リスクを下げられる」といった効果が期待できます。数年単位で見れば、相談料以上の価値が返ってくる可能性もあります。

無料がダメ、有料が絶対正義というわけではありません。しかし、本気で教育資金と家計全体を整えたいなら、有料FPという選択肢を検討する価値は高いといえるでしょう。

相談する前に必要な準備

「いきなり相談に行っても、何を話せばいいか分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。事前にこれだけ押さえておくと、相談がスムーズに進みます。

子どもの基本情報・進路イメージ

子どもの年齢・人数、「中学までは公立で、高校から私立も視野に」「大学はできれば県外もOK」など、ざっくりした方針を整理しておきましょう。

家計の現状

手取り収入(世帯合計)とボーナス、毎月の大まかな支出(家賃・住宅ローン、食費、保険料、教育費など)、現在の貯蓄額、既存の教育資金(学資保険、こども名義口座、ジュニアNISAなど)を把握しておくとよいでしょう。

児童手当などの公的資源の把握

今もらっている児童手当をどう使っているか(生活費に消えているか、貯蓄に回しているか)を確認しておくと、FP相談の中で「児童手当をまるごと教育資金に回すとどうなるか」といったシミュレーションがしやすくなります。

教育以外の大きなイベントの予定

住宅購入、転職・独立、第2子以降の予定など、これらも含めてキャッシュフローを組む前提情報として、ざっくり整理しておくとよいでしょう。

「何を一番心配しているか」を書き出しておく

例えば、「大学だけはお金で諦めさせたくない」「住宅ローンと教育費が重なる時期が不安」「自分に何かあった時の備えが足りているか心配」など、FP側が優先順位をつけてアドバイスしやすくなります。

全部完璧に準備する必要はなく、わかる範囲で整理しておくだけでも、FPとの相談時間を有効に使えます。

まとめ

幼稚園から大学までの教育費は、進路や公立・私立の組み合わせによって大きく変わりますが、1,000万円がひとつのベース金額となります。

教育資金の貯め方として、学資保険、貯蓄、資産運用にはそれぞれメリット・デメリットがあり、家庭の状況に合わせて組み合わせていくことが大切です。

ファイナンシャルプランナー(FP)に教育資金を相談することで、教育費だけでなく、住宅、老後、家計の全体ロードマップを作り、今の家計に無理のない準備方法を一緒に考えられます。

無料FPと有料FPの違いを理解し、本気で家計と教育資金を整えたい場合には、条件に合う有料FPも有力な選択肢になります。

教育資金は、「なんとなく貯めていれば何とかなる」という金額ではありません。だからこそ、一度ファイナンシャルプランナー(FP)に教育資金と家計全体を相談し、あなたのご家庭に合った準備のしかたを一緒に整理してみてはいかがでしょうか。

完璧にできていなくても大丈夫。一緒に整理していきましょう。

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